4月2日、オプテージから三木谷モバイルへと回線を切り替えた。
最大の動機は新規発表のmineoの50GBプランと、三木谷モバイルとの月額料金差が僅か200円程度であったこと。これに加え「マヂ得キャンペーン」による20,000ポイント還元という、見過ごせないインセンティブが存在した。
さらにmineo特有の正午から1時間ネット禁止の「ゆずるね」という、ある種の制約から解放される点も、移行を後押しする要因となった。
ネットワークの連続性を重視する観点から、eSIMではなく物理SIMを選択し、mineoからラグなしに開通を目指して三木谷モバイル店舗での手続きを選んだ。
予約時には所要時間は1時間との説明であった。しかし手続き開始から30分ほど経過した頃、担当者から「ここからはリモート画面での説明になります」と告げられ、リモート担当から「あと90分ほどかかります」との見通しが示されたのである。「いくらなんでも長すぎ内科?」と指摘したところ、スタッフは1から10まですべて詳細に説明しようとしたようだ。しかしそもそも自身がmineoのようなMVNOを利用していたという事実自体が、ある程度の知識を有していることの証左である。その点に思い至らなかったのか疑問が残る対応であった。結果的に説明を大幅に省略させ、最終的に73分で退店することができた。
ところが、店舗を出てすぐに予期せぬ事態が発生した。スマートフォンのアンテナ表示に、エクスクラメーションマークが付与されていたのである。
当然ネットには繋がらない。しかし不可解なことにフリーWiFiに接続すると、この警告マークは一時的に消失し問題が解決したかのように見えるこの挙動は、厄介である。
店舗へ引き返すことも考えたが状況から判断するに、これはAPNの自動設定に不備があると直感的に結論づけた。幸い近隣のパチ屋でフリーWiFiがあるのを知っていた自身は即座にベンチに腰掛け三木谷モバイルの公式APN情報を検索することができた。手動でAPN情報を入力したところ、即座にアンテナ表示は正常化し、無事にデータ通信が開始されたのである。
ここで指摘しておきたいのは、三木谷モバイルのAPN設定に関するWebページのトップには「APN情報はSIMカードの台紙に記載されている」といったことが書いてあったのだが大嘘で台紙にはそのような記載は一切存在しなかった点である。これは三木谷モバイル側の明らかなファンブルと言わざるを得ない。
また、WiFi接続によって一時的に問題が隠蔽されるかのような挙動は、トラブルシューティングを困難にする「罠」と言えよう。
総合的にトーシロにはこのトラブルの脱出は不可能でよく今まで炎上してないなという気がするところである。
今回の移行プロセスは、結果として成功裏に終わったものの看過できない問題点を含んでいた。特に自動設定APNが信用できないことと「APN情報は台紙に書いてある」と大嘘ついているような体制は改善しなければだめだろう。
これから三木谷モバイルへの移行を検討している諸氏にとって、本稿が何らかの参考となれば幸いである。特に、店舗での手続きを選択した場合でも、最低限のネットワーク知識、とりわけAPN設定に関する知識は、予期せぬトラブルに備える上で有効であると付言しておく。