電子レンジ付属のレシピにわび・さびを見た

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http://kadenfan.hitachi.co.jp/manual/pdf/mro-jf6_c.pdf

「はたしてちゃんと見る人がどれだけいるのか」ナゾで仕方ない伝聞の1つに電子レンジ付属のレシピがあるだろう。最近の松下なら辻調理師専門学校から力の入ったレシピを紹介しているが、それでも下位の電子レンジだと途端に簡素きわまりない物になる。

上記画像は今回買った日立のオーブンレンジの説明書だ。
Web上の唐揚げを見ると卵を入れたり、薄力粉と片栗粉を混ぜたり、玉ねぎのすり下ろしを加えたりと色々向上心を感じるところであるが説明書レシピはこの潔さである。行程の画像は一切無し。それどころか料理画像まで白黒という有様である。
もし書店に並んでいる料理本でこんなのだったら「金返せ」と言われるところだ。説明書付属のレシピだからこそ許される、スキマな感じがたまらない。

家電のパンフレットはキレイなカラーなのに説明書はなぜやる気がないのか」とは相当前から言われていることであるが、未だに安物家電はこの状況というのに自身はわび・さびを見たのであった。(褒め言葉ですよ?)

ちなみにドアの取っ手が壊れることで有名な松下のTシリーズ、ふと気になったので説明書を覗いてみると日立よりすごかった。

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オーブンレンジ NE-T159 取扱説明書 | レンジ | Panasonic

「から揚げ粉」

ブーーーーーツ(プーアル茶噴いた音)

もう一度書こう、松下の高級機は辻調理師専門学校のレシピを紹介しているのであるが低級機はこの有様なのである。まさかこんなところで家電ヒエラルキーを見せつけられるとは夢にも思わなかった。
衝撃の「から揚げ粉」の5文字にしばらく笑いが止まらなかったのであった。
(一応、数ページ前に「ベイクドチキン」というもう少しまともなレシピがあるのだがから揚げではない)

そして写真はやっぱりお約束の白黒なのであった。2017年ですよ?

Webを見る手段がないお年寄りがメガネをかけて一生懸命この紙の説明書を見るのかと思うと胸熱という感じである。やはり説明書レシピはわび・さびのカタマリであった。(だから褒めてるんだってば)

蛇足

なお、NE-T159は新品でなぜか2万円以上の値段であるがそんな価値は全くない。同じ値段で日立や東芝の「6」系が買えるからである。家電屋で是非見比べて欲しい。そして「T系の取っ手がすぐ壊れる」っぷりをぜひ体験してもらいたい。