25年前の冷蔵庫に劣るSHARP冷蔵庫のナゾ

9月に入った朝、おがんが「冷蔵庫のライトが壊れた!!」と騒ぎ始めた。冷蔵庫のライトなんて100均で電球を買って替えればすぐ直るだろう。何を天変地異でも起きたかのように騒ぐのかと思っていたら、交換するものを調べて仰天した。
なんと使っているSHARPのSJ-W412FはLEDライトの基板ごと交換しなければならないらしい。しかもその基板が3,000円もするという。ちょっと待て、25年前の東芝の冷蔵庫は100円の電球を交換するだけだったのに──25年経って、なぜかSDGsと真逆の方向へ猛ダッシュしている。

仕方ないから3,000円で基板を買うかと思って調べると、ネット上には「SHARPの冷蔵庫のLED基板に欠陥がある、被害者続出!」という書き込みがあふれていた。どうも12V前提の回路に13.5V近い電圧がかかっているらしい。そりゃあ故障が続出するはずだ。今回うちのは5年4か月で壊れたが、被害者の書き込みを見ると「3年ももたなかった」という声がかなり多い。しかもSHARP側の設計ミスの可能性があるのに、修理を呼ぶと基板代3,000円、出張料4,000円、技術料2,000円で合計9,000円も請求されるという。意味がわからない。消費者庁タイムアタックかな?

調べてみると、この問題はうちのSJ-W412Fだけの話ではない。「SJ-W」で始まる型番の冷蔵庫で同様の故障報告が山のように出てくる。数万時間の寿命をうたうはずのLEDが、なぜか2〜3年で切れるというのだから呆れてしまう。熱に弱いLED基板が悲鳴を上げているのも無理はない。

さらに腹立たしいのがシャープの対応だ。ネットの書き込みでは、保証期間が過ぎていれば有償修理となり、1万5,000円近く請求されたという人もいる。基板の交換作業自体は慣れた人なら数分で終わる簡単なものなのにだ。もちろん中には無償で交換してもらえたという幸運な事例もあるが、その対応はまちまちで、まさに「運次第」の様相である。

結局、泣き寝入りして高額な修理代を払うか、リスクを承知で3,000円ほどの基板をネットで買って自分で交換するかの二択を迫られることになる。被害者の声を見ているうちに、3,000円も9,000円もアホらしくなってきたので調べていると、ダ◯ソーの人感センサーライト(330円)で解決したという情報を見つけた。

なるほどとばかりにダ◯ソーへ行くと種類が多い。330円のものもあれば550円のものもあり、しかも肝心の明るさが書いていない。これは選びきれないぞ。
550円のものに乾電池も買うと660円になる。まあそれでも断然安いのだが、500円を超えると外したときのひりつき感がすごい。そもそも「人感センサー」はどのくらい信用していいのか? 誤動作でライトがつきっぱなしになり電池があっという間に消耗したらまいっちんぐである。


ふと見ると手動のタッチライトが110円であるではないか。なんだこれでいいじゃないか。これだけ原始的ならセンサーの故障を心配する必要がない。早速買って電池(110円)を入れて冷蔵庫の端に置くと……


うっ、ちょっと物足りない。しかし9,000円が220円になったのだから、それを思えば全然アリだ。乾電池の消耗が気になるならエボルタでも買えばいい。それでも9,000円よりはるかに安い。

カスタマーの創意工夫のほうがはるかにSDGsらしい、すっきりしたけれどすっきりしない9月初頭であった。